2006年08月12日

シンポジウム「平和憲法をどう守り活かすか」に参加してきました。

8月12日(土)に千葉市文化センターの3Fホールで行われた,シンポジウム「平和憲法をどう守り活かすか」に参加してきました。

全員.jpg

都合で前半のシンポジウムしか出れませんでしたが,とても大きな気づきをもらいました。
パネリストは渥美雅子、加藤登紀子、きくちゆみ、小林正弥、高橋春雄。
司会者はきくちゆみさん。
彼女の的を得た司会でとても面白いシンポジウムになったと思います。

きくちゆみ.jpg

憲法9条を守るということは当たり前すぎて,かえって「憲法改正が行われた場合の状況」について想像力が停止しまいがちです。
今回のシンポジウムでは,そうなった場合の恐い具体像を描くことができたような気がします。
私のように,どちらかというと,政治的な問題よりは,フェアトレードなど途上国支援に興味をもっている人間にとって,「平和憲法をどう守り活かすか」というテーマは普段の活動の中でなかなか第1義に上がって来ないのですが,皆さんの話,とくに海外経験豊かな加藤登紀子さんの話を聞いて,この問題が途上国支援にも大きく関わる問題だと改めて気づかせてくれました。

『日本は一時期エコノミックアニマルとまで言われて,経済で世界に伍していくようになったが,世界の隅々に行って,現地のために働いている日本人,特に若い人が多かったし,今も多い』

そうそう。東南アジアでも,現地の人と日本のフェアトレード団体とつなぎ役をしているNGOなどに多くの日本の若者が行っているのです。

『世界の中の日本の位置というのは日本人が考えているほど小さくはない。
紛争が続いていたカンボジアにもJVCという日本のNGOが支援に行って,井戸を掘っている。郵便貯金で病院をつくっている』

JVCは日本国際ボランティアセンター(http://www.ngo-jvc.net/index.html)のことです。
JVCのHPによると,JVCは、環境保全と自給を基本にした「農村開発」「緊急救援」「平和活動」「市民のネットワークづくり」などさまざな活動を展開しているNGOです。

『外国のNGOが支援をするとき、人々は依存心を抱きがち。JVCは常にそのことに注意を払い、人々の自主・自立を促しています』

『日本の先進技術は持ちこみません。村にある資源や伝統的な知恵を使って、生活改善していきます。
つまり,お金やモノをあげるのではなく、村人が力を発揮し問題を解決できるよう、トレーニングなどのチャンスを提供します』

つまり,現地の人々とパートナーとして活動するNGOと言えるでしょう。

そのような活動に参加してる若者も多いのです。

『ブラジルでも半分騙されて入植した日本人が荒れた土地を開墾して,農業を起こした。
今でもブラジルで豊かな土地は日本人がつくったところだ。日本人が入植しなかった土地は農地になっていない』

太平洋戦争が始まり,日本とアメリカが戦争するようになると,親米国家であるブラジルは,日本人がやっと開墾した農地を没収しました。小作人契約を破棄された日本人もいました。彼等は何も悪くないのです。
でも,日本という国家が戦争を起こして,日本に属する国民も敵になったのです。
つまり,戦争を起こすと海外で現地のために働いている日本人にも大きな影響を与えるのです。
そうなんです。
「平和憲法を守ることが海外で活躍する日本人を守ることにもつながる」。

きくちゆみさんが言いました。
「戦後になって戦争をしていない国が10カ国ある。スイスや北欧諸国やブータン,そして日本。同盟国のアメリカは戦後すでに100回以上戦争している。もし平和憲法じゃなかったら,9条がなかったら,日本は当然戦争に巻き込まれていたでしょう」

そう聞いて,背中が寒くなった。もし日本が戦争に巻き込まれていたら,今,途上国支援で働いている若者たちはみんな徴兵されて,そのような国で逆に人を殺していたかも知れないのです。
これはとても恐い話です。
それが分かった瞬間,涙が出てきました。
平和憲法を守るのは決して一部の政治的な問題ではなく,世界と世界で働く日本人にとってとても重要なことなんだと改めて感じ入ったのです。

加藤登紀子さんは続けました。
「日本人には百姓の血が流れている。百姓というのは百のことをやる意味だ。私は今のフリータ−を百姓と呼びたい。彼等はNGOなど相応しい団体との出会いがあると実力を発揮してくれる。
青年海外協力隊って知っていますよね。
彼等は必ず現地の人と同じレベルで生活をする。社会人なら月50万もらっていた人も月5万にさがる。それでも使い切ることはない。
お金ってなんでしょう。そろそろGNP神話をやめませんか?
GNPを標榜していると略奪するだけ。決していいことはない。

人間としてこれからをどう生きるかの問題だ

海外で現地の人を支えていたり,海外にすっ飛んで行った青年たちを支えられる大人であるかどうかが問われている」

加藤トキコ.jpg

素晴らしいメッセージでした!
感動しました!
僕たち大人の役割は海外で活躍する日本の若者を,日本というフィールドで支えることなのです。平和憲法を守ることは彼等を守ることです。
かつて特攻隊で若者は,日本の自然と父母を守るために,南の空に散っていきました。
今の時代は僕ら大人が,南の国で活動する若者を守るために,日本で生まれた世界に誇れる平和憲法を守る必要があるのです。

さらに,千葉大教授である小林正弥さんの「内的平和と外的平和」という言葉はとても響きました。
若者がとっときやすいスピリチャリティーも視野に入れた,公共哲学というものにとても興味が湧きました。

「平和憲法をどう守り活かすか」という問題は決して狭い問題ではなく,実に広く奥行きをもった問題であると分かりました。
「理想を守ることは現実的だ」という逆説的な主張もこの日に相応しいメッセージでした。

皆さん,ありがとうございました。

posted by 行徳のマグマ大使。 at 20:04| Comment(0) | TrackBack(0) | セミナーなどのイベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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